書籍「ジーニアス・ファインダー」の初稿（編集が入る前の著者が執筆した原稿のこと）から、みなさまにぜひ届けたい！という部分をお届けします。著者の熱量や味が残る原稿をどうぞお楽しみください ;)
どう生きるか？ではなくなぜ生きるか？
1945年の敗戦後、このままではトランジスターを作り続ける経済大国が極東の片隅に生まれるだろう と三島由紀夫は言いました。
そして戦後75年、実際にそうなり、その仕組みがすでに崩れ去り、空虚な日本が残りました。
本書で書いてきたようにこれから政治も社会の仕組みも産業も変わってゆくでしょう。しかしそれは本質ではありません。
これからの日本と皆さんの考えるべき本質は、「何のために？」というコンセプトの方です。
この国が失ったのは経済大国の座ではありません。何のための国なのか？というアイデンティティ（存在事由）の方なのです。国のコンセプトがそもそも賞味期限を切らしているのです。